音楽と健康

まめ知識
音楽と健康

特に好きなジャンルの音楽はなくとも、音楽を聴いて楽しい気持ちになったり、ゆったりした気持ちになったり、気持ちが落ち着いた経験は誰にでもあるのではないのでしょうか?今回は音楽と健康のつながりについてご紹介します。

音楽と健康

音楽と健康

音楽は、リズムとメロディーとハーモニーで出来上がっている波動です。古代から「魂の薬」と呼ばれ、不思議な力を持つメディアと見なされていました。音楽は、芸術としてより、人々を癒すために生まれてきたものなのです。

音楽と癒しの歴史

音楽と歴史

約3000年前:羊飼いの若者ダビデが奏でるハープの調べがユダヤ王サウルのうつ病を治したそうです。
アリストテレス:音楽にはカタルシス効果(身体に溜まった苦悩やモヤモヤを吐き出してすっきりさせること)があると述べています。
ピタゴラス:「病気の原因は魂の不調和である。」と述べています。
エドガー・ケイシー:「音楽は一人一人の魂の発展の一部である。音楽とは”生命を与える流れ”であり、魂と心をより偉大に解釈することによって、身体を無限なるものに合わせる時の基礎となるものである。」と述べています。
現代では:20世紀に入ってから音楽は医療において補助的療法だと認められてきています。
①精神疾患をもつ患者のレクリエーションとして。
②うつ病・精神不安定な方の治療に取り入れる。
③重度心身障害児の精神発達のための治療方法として。

同質の原理

アメリカのアルトシューラーの理論。聴きたい気持ちは、その時々の自分の心理状態の反映といえます。今の自分の気分や感情に合った音楽を聴くことにより癒され、その音楽で慰められます。

音楽による効果

人間には1/fのゆらぎの波長というものがあり、これは滝の流れる音のように、生命力がもっともイキイキしてくるリズムであり、魂と共鳴する魂自身のリズムです。1/fとは英語のfrequency(周波数)の頭文字をとったもので、「一見不規則に見えるけれども、まったくのデタラメではなく、なんとなく調和の取れた状態」をいいます。

1/fゆらぎを持っているもの

◆クラシック音楽
◆川のせせらぎ
◆焚き火の炎
◆さざ波
◆般若心経(言葉自体にもゆらぎがある名調子)。
言葉は言霊とも言われていますが、多くの方々に唱えられているものには、大きな力があるのですね。人が心地よいと感じるこれらの現象は「1/f」を持っています。「1/fゆらぎ」を心地よく感じるのは、人間の身体も、脈拍、呼吸などのリズムが「1/fゆらぎ」を持っているからだと言われています。

ノイズ

この波長が聴覚を通して脳にはたらきかけ、脳の自律神経の調整によって感情や情緒を安定させます。

①ストレス解消

カラオケ

イライラしている時にはテンポの速い曲、やる気が起きない時にはゆったりした曲を聴くと自分の気持ちが音楽と通じ合って、ストレス解消に役立ちます。

②胎教

母親の情緒を安定させることが出来るので、赤ちゃんの情操教育には必須です。また、胎児の時期に感じる音や会話などまわりの環境が生まれてから大きく影響すると言われています。ちなみに赤ちゃんを抱く時は左に頭を持ってくるように抱く母親が多いそうです。1/fゆらぎである母親の心音で赤ちゃんもリラックス出来るのでしょう。

③老人痴呆症・重度の心身障害児・様々な疾患

高齢者が自分の好きな曲を聴いて元気になる。モルヒネ等の疼痛薬の使用量が減少する。自閉症の子供が自発的に言葉を発する。など

④植物の生長

同じ条件の温室で片方にはクラシック音楽を流し、もう一方ではロック音楽を流す実験を行なった結果、クラシックを流した方の植物は、音楽の流れる方へ向かって伸びていきました。ロックの方は、ラジオから遠ざかるように伸び、逃げ出そうとしているように見えたそうです。

⑤お酒の熟成や畜産

アルコール

ワインやお酒に音楽を聴かせたところ、非常にまろやかで美味しいお酒が出来たという話もあります。また、乳牛に音楽を聴かせたら乳がよく出るようになったとか、鶏ならば卵をよく産むようになったという話は皆様もお聞きになったことがあるのではないでしょうか?

美容やストレスとの関係

ストレスが溜まると、不眠症、不安やイライラからの過食や拒食、憂鬱な気持ちになり、体調不良になってしまいます。そうなると、身体だけでなく精神面など自分の状態をうつす鏡とも言われる顔にすぐ表れてきます。耳から入る音楽は体中のリズムと影響しあって、ストレス解消を促します。心を癒して気分を落ち着けたり、元気にしたりできる音楽を聴きながら、「楽しい気分」になれば、健康や美肌効果も表れてくるでしょう。

日々の生活に音楽を!

音楽には人をリラックスさせて、その活力を引き出す不思議な力があります。誰にでも経験があるこの効果を医療や福祉の場で積極的に活用するのが「音楽療法」と言われるものです。音楽には様々な効果があると分かりましたが、毎日遅くまで仕事や家事などに追われていると趣味が音楽鑑賞でもない限りなかなか音楽に触れるチャンスはありませんよね?しかし、忙しいからといって何もしないでいると塵のように徐々にストレスは溜まっていきます。自身の生活の中に努めて音楽を取り入れることにより、ストレスを軽減することが出来ます。休日のドライブ中に好きな音楽をかけて歌ったり、通勤の電車内で音楽を聴いて心を落ち着かせたり、料理をしながら好きな音楽とともに鼻歌を歌ってみたり・・・隙間時間を利用して気分転換してみてはいかがでしょうか。