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食中毒Part1〜基礎編〜、 いかがでしたか?
病気を正しく予防するには、正しい知識を持っておくことが必要です。
次回はいよいよ 「食中毒予防編」 です。お楽しみに!
食中毒といえば、「夏の暑い時期」というイメージがありますが、もちろん1年中
いつでも起こる危険性があります。
ではなぜ、特に夏に注目されるのでしょうか?
それは、食中毒菌の性質と、私たちの体に原因があったのです。
多くの食中毒菌は、 25℃以上の温度で発育が盛んになり、 30〜40℃では最も活発に繁殖します。 気温の高い夏は、食中毒菌にとって 最適なのです。 一方で、私たちは暑くなると食欲が なくなったり、夏バテをしたりと、夏は体力が 低下しがちです。 抵抗力の落ちた体は、食中毒菌の攻撃に 簡単にやられてしまいます。 |
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実際に、気温が25℃を超える6月からの4ヶ月間が、 食中毒件数全体の約7割を占めているのです。 これからの季節、誰もが食中毒にかかる危険性を持っています。 しかし、きちんと予防すれば防ぐこともできます。 健康な夏を過ごせるかどうかは、あなた次第です! ![]() |
どうして食中毒は夏に起きるの? |
このように、細菌性食中毒といっても、その原因菌は様々です。
菌によっては、風邪のような高熱が出るものや、呼吸障害など命に関わる症状もあるのです。
また、食中毒には、食べて2〜3時間で症状が現れるものもあれば、
1週間以上経ってから発症するものもあります。
特に、長時間経ってから発症した場合は、原因をつきとめるのが難しく、
治療が遅れてしまうこともあるのです。
菌 | 症状 | 要注意な食品 | 潜伏期間 | |
侵入型 | サルモネラ菌 | 発熱(38〜40度)、腹痛など。風邪と間違われやすい。 | 卵、肉には要注意。 | 10〜72時間 |
感染毒素型 | 病原性大腸菌 (O-157など) |
腹痛、下痢、血便など。 | 肉が最も危険。井戸水などにも注意。 | 2〜9日 |
腸炎ビブリオ菌 | 下痢、腹痛など。 | 海産魚介類など。 | 5〜20時間 | |
生体外毒素型 | 黄色ブドウ球菌 | 嘔吐、下痢、腹痛。 | 食品全般。手の傷などから食品に付着する。 | 約3時間 |
ボツリヌス菌 | 発声・呼吸障害など、特に死亡率が高い。 | びん、缶詰など。または、土のついたもの。 | 10〜40時間 |
食中毒を引き起こす細菌はいろいろいます。
菌によって、原因となる食品も違い、症状も変わってくるのです。
それでは、身近な食中毒菌にはどんな菌がいるのか見てみましょう。
どんな菌が危ないの? |
普通なら、食中毒菌は胃酸で殺菌されて死んでしまいます。
しかし、大量の菌や、強い菌は殺菌されずに腸に達し、腹痛・下痢・発熱などの
症状を引き起こしてしまうのです。
細菌性食中毒ってどうして起こるの? |
細菌性食中毒は、名前の通り細菌が原因となって腹痛や下痢などの症状が起こるのですが、
これにも種類があり、主に3つに分けられます。
そこで今回は、特に「細菌性食中毒」について見てみましょう。
<感染侵入型>![]() 体内に侵入した菌が腸で増殖し、腸の組織を侵して発症する。 |
<感染毒素型>![]() 腸へ侵入した菌が作り出した毒素が原因で発症する。 |
<生体外毒素型>![]() 食品内であらかじめ細菌が増殖し、毒素を産生する。その食品を食べることで発症する。 |
食中毒ってなに? |
「食中毒」とは、細菌やウイルスが付着した食品や、有毒・有害な物質が含まれた食品を食べることによって、腹痛・下痢などの健康被害が起こることです。 | |
しかし、一口に「食中毒」 といっても、4つものタイプに分けられているって、 ご存知でしたか? ![]() |
発生件数を見てみると、14年度厚生省の調べでは、 細菌性食中毒が65.4%と大半を占めています。 家庭でも、これからの時期最も注意しなければならないのは この「細菌性食中毒」なのです。 |
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病気なんでも辞典 第2回 食中毒Part1 〜基礎編〜 2003.07.15 |
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