病気解説シリーズ

 

肺のイラスト

呼吸だけでなく、体温調節や皮膚の状態、免疫力にも深く関係している「肺」。

寒い日に冷たい空気を吸い込んだ時に肺が痛くなったり、したことはありませんか?

実は肺は冷たい空気や乾燥に弱い臓器といわれています。

どんどん寒くなり、空気が渇きがちなこれからの季節は、肺を取り巻く筋肉や粘膜を鍛えて病気になりにくい身体作りを目指しましょう。

 

冷たい空気でなぜ痛い?

冷たい空気を吸うと外気との体温差で肺とその周りの筋肉が急激に冷えて収縮します。その際に痛みがでると言われています。

鼻呼吸の場合は吸い込んだ空気に適度な湿度、温度を与えてくれるのですが、口呼吸の場合は湿度、温度調整が難しいので肺に痛みが出やすくなります。

 

肺は何をするところ?

肺は心臓をはさんで左右に2つあり、肋骨ろっこつと横隔膜に囲まれた臓器です。

呼吸によって取り込まれた酸素は、気管支を通って肺の一番奥にある「肺胞」とよばれる“ぶどうの房”のような小さな組織へと送りこまれ不要になった二酸化炭素と交換されます(ガス交換)。

 

肺のガス交換

 

肺は臓器の奥まで空気を取り込むため、常に大気中の有毒ガスや塵ちり・病原菌などの危険にさらされています。

このため口・鼻、のど、気管、肺に至る呼吸器系には様々な防衛機能がはりめぐらされているのです。

 

【口から肺までの防御機能】

◆粘膜◆

粘膜

肺表面の粘膜には繊毛(せんもう)が生えていて捕らえた異物を、活発な動きで身体の外へ運び出している。

 

◆血液◆

異物を食べるマクロファージ

肺中のマクロファージ(免疫細胞)が異物を食べる。

 

◆くしゃみ・咳◆

くしゃみ・咳

異物が鼻の粘膜に付着したらくしゃみとして喉や気管に付着したら咳として外に排出される。

 

しかし、いつも全てのしくみがうまく働く訳ではありません。

これらの防壁が突破されると喘息や肺炎、肺がん、風邪などをはじめとする肺に関連する様々な病気が起こります。

 

肺の強化に腹式呼吸!

呼吸には横隔膜を上下させる『腹式呼吸』と、肋骨を動かして胸を膨らませる『胸式呼吸』の2種類があります。

私たちが普段無意識に行なっているのは胸式呼吸で、これは肺の約10%しか使っていない浅い呼吸と言われています。

 

複式呼吸

 

腹式呼吸は横隔膜が大きく上下するので、肺の強化に効果的です。

また、肺の底まで空気を行き渡らせることができるので、十分な量の酸素を取り込むことができます。

腹式呼吸には、その他にも様々な効果があります。気付いたときに意識して腹式呼吸をし、強い肺をつくりましょう。

 

[複式呼吸]
肺呼吸

横隔膜が上下に動くことで肺が縦に大きく広がる。

・ガス交換がスムーズになる
・内臓が鍛えられる
・腸内細菌のバランスが 良くなりお腹の調子を整える

 

腹式呼吸にはティーエフケイが推奨する、臍下丹田呼吸法がオススメです。

 

姿勢が悪いと不健康?!

呼吸をするときは、肺そのものが膨らむのではありません。

肺を取り囲む肋間筋ろっかんきんという胸の筋肉や横隔膜などが拡張・収縮することで、空気の出し入れを行っているのです。

猫背などの前かがみになる姿勢では、肺を動かす筋肉の動きが小さくなるため呼吸が浅くなり、取り込む酸素の量も少なくなります。

呼吸時の姿勢

酸素は生命活動に必要なエネルギーを作るために不可欠です。

不足すると脳をはじめ内臓や筋肉など身体全体の機能が低下し、様々な病気の原因にもなります。

体操や深呼吸などで縮こまった胸を広げ、正しい姿勢を心掛けるようにしましょう。

 

喘息には水泳?

水泳が喘息に良いという話をよく耳にしませんか?

喘息の症状改善には運動で体力を付け、心肺機能を高める必要がありますが、乾燥や温度管理のできない屋外でのトレーニングは、かえって発作を起こしてしまうことがあります。

その点水泳は、

@屋内プールは温かく温度も高いので発作を起こしにくい。

A水圧で自然と腹式呼吸になり、気管支が鍛えられる。

B水の冷たい刺激で皮膚が鍛えられ、身体の抵抗力が強くなるなどの利点があげられます。

水泳している子供

水泳は身体に負担をかけることなく行える全身運動です。子供の喘息だけでなく、大人の運動不足解消にもぴったりなスポーツといえるのではないでしょうか。

 

肺炎に注意しよう

ウイルスや細菌などに感染して肺に炎症が起こった場合を肺炎といいます。

主な症状は咳(せき)・痰(たん)、高熱、胸痛などですが、こじらせると命にかかわる重篤な病気です。

肺炎の男性

肺炎の原因となる病原菌は、普段の呼吸時でも鼻や口から侵入していますが、健康な人ではのど・鼻の粘膜や免疫系の動きによって排除されています。

しかし、病原菌の力が免疫力を上回ると病気になってしまいます。

特にお年寄りでは、免疫力の低下に加え粘膜の
運動や異物を排除する咳の反射が弱くなるため、
食べ物の残りかすや病原菌を含んだ唾液だえき・痰などが間違って気管に入り肺炎を起こしやすくなります。

舌出し運動で喉の粘膜や筋肉を鍛えるとともに、雑菌が繁殖しやすい口の中をしっかりブラッシングして清潔に保つよう心掛けましょう。

 

肺を丈夫にしよう

呼吸は自らの呼吸筋を使って大きな呼吸ができてこそ、たくさんの空気を吸い込むことができます。

そのためには、日頃から肺を丈夫にする生活を心掛けることが大切です。

 

粘膜強化

水でのうがいや、「舌出し運動」で粘膜を鍛え、ウイルスなどの異物の侵入を防ぐ。

 

呼吸・体操

体力的に腹式呼吸が難しい場合は、深呼吸でもよい。また、足助式体操などでしっかり胸を広げて姿勢を整える。

 

十分な加湿

呼吸器系は乾燥に弱いので、加湿器を使用するなどの対策を。

肺を潤すといわれる大根・梨・金柑などの食材も有効。

 

病気解説[肺]はいかがでしたでしょうか?

私も今日から臍下丹田呼吸法で肺を鍛えたいと思います。

 

その他にも様々な情報を取り扱っていますので、是非ご覧下さい。

 

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<参考文献>
「健康への招待」 ティ-エフケイ株式会社

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