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発明の名称
「疾患の予防改善剤、持久力向上剤、抗疲労剤、並びにそれらを用いた医薬品および飲食品」

出願日    2010年11月19日  
特許出願人 TFK Co., Ltd., ティーエフケイ株式会社
その他特許登録国 香港、中国、英国、ドイツ、フランス
登録日 2015年5月15日 (日本) 2015年7月1日 (中国)  2015年12月4日(香港) 2016年3月30日(英国、ドイツ、フランス)

 

特許本文一部抜粋

[0064]
本発明の予防改善剤は、前述のように、炎症性疾患、アレルギー性疾患および自己免疫疾患からなる群から選択される少なくとも一つの疾患を予防改善する予防改善剤であって、前記紅色非硫黄細菌および前記紅色非硫黄細菌の培養物の少なくとも一方を含む。なお、本発明において、予防改善とは、予防および改善のうち少なくとも一方の効果を有することをいう。したがって、本発明の予防改善剤は、「予防および改善剤」、「予防剤」および「改善剤」を含む。

[0065]
前記炎症性疾患としては、例えば、内臓、皮膚、関節、中枢神経系等の炎症性疾患が挙げられ、特に限定されない。前記炎症性疾患の具体例としては、例えば、潰瘍性大腸炎およびクローン病等の炎症性腸疾患、乾癬および皮膚炎等の炎症性皮膚疾患、脳炎、肝炎、腎炎、肺炎、気管支炎、脈管炎、髄膜炎、甲状腺炎、糖尿病、炎症性胆汁疾患、炎症を伴う癌等が挙げられ、特に限定されない。前記炎症性疾患の予防改善における抗炎症効果により、炎症に伴う疼痛の鎮痛効果も発揮される。

[0066]
前記アレルギー性疾患としては、特に制限されないが、例えば、I型アレルギー性疾患、II型アレルギー性疾患、III型アレルギー性疾患、IV型アレルギー性疾患、V型アレルギー性疾患等が挙げられ、好ましくは、I型アレルギー性疾患またはIV型アレルギー疾患である。前記I型アレルギー性疾患としては、特に制限されないが、具体的には、例えば、蕁麻疹、花粉症、喘息、PIE症候群、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、食物アレルギー、薬物アレルギー、アナフィラキシー等が挙げられる。前記IV型アレルギー疾患としては、特に制限されないが、具体的には、例えば、接触性皮膚炎等が挙げられる。

[0067]
前記自己免疫疾患としては、例えば、関節リウマチ、エリテマトーデス、多発性硬化症、全身性硬化症、乾癬性関節炎、感染症、シェーングレン症候群等が挙げられ、特に限定されない。

[0068]
本発明の予防改善剤は、例えば、前記炎症性疾患、アレルギー性疾患および自己免疫疾患のうち、少なくとも一つの疾患を予防改善すればよく、複数の疾患を予防改善していてもよい。また、本発明の予防改善剤は、さらに、他の疾患を予防改善してもよい。前記他の疾患としては、特に限定されないが、例えば、循環器系疾患、癌、感染症等が挙げられる。

[0069]
前記循環器系疾患としては、特に制限されないが、例えば、高血圧症、心筋梗塞、狭心症、動脈硬化等が挙げられる。

[0070]
前記癌としては、特に制限されないが、例えば、肺癌、肝臓癌、胃腸の癌、腎臓癌、膵臓癌、甲状腺癌、前立腺癌、卵巣癌、子宮癌、骨癌等が挙げられる。

[0071]
前記感染症としては、特に制限されないが、例えば、肝炎ウイルス、インフルエンザウイルス、ヒト免疫不全ウイルス等の各種ウイルスの感染症、MRSA、溶連菌、マイコプラズマ等の感染症等が挙げられる。

[0072]
<医薬品>
本発明の第一の医薬品は、炎症性疾患、アレルギー性疾患および自己免疫疾患からなる群から選択される少なくとも一つの疾患の予防または治療のための医薬品であって、本発明の予防改善剤を含んでいる以外は、何ら制限されない。本発明の第一の医薬品は、さらに、本発明の持久力向上剤および抗疲労剤の少なくとも一方を含んでもよい。また、本発明の第二の医薬品は、本発明の持久力向上剤および抗疲労剤の少なくとも一方を含んでいる以外は、何ら制限されない。本発明の第二の医薬品は、さらに、本発明の予防改善剤を含んでもよい。これ以降、本発明の第一の医薬品および第二の医薬品をまとめて、単に「医薬品」と言うことがある。本発明において、医薬品とは、医薬品、医薬部外品を含む。また、本発明の医薬品は、さらに、他の予防改善剤、持久力向上剤、抗疲労剤を含んでいてもよい。前記他の予防改善剤としては、特に制限されないが、例えば、前述の他の疾患の予防改善剤等が挙げられる。前記他の持久力向上剤、抗疲労剤としては、特に制限されない。

[0074]
<飲食品>
本発明の第一の飲食品は、炎症性疾患、アレルギー性疾患および自己免疫疾患からなる群から選択される少なくとも一つの疾患の予防または改善の機能を有する飲食品であって、本発明の予防改善剤を含んでいる以外は、何ら制限されない。本発明の第一の飲食品は、さらに、本発明の持久力向上剤および抗疲労剤の少なくとも一方を含んでもよい。また、本発明の第二の飲食品は、本発明の持久力向上剤および抗疲労剤の少なくとも一方を含んでいる以外は、何ら制限されない。本発明の第二の飲食品は、さらに、本発明の予防改善剤を含んでもよい。これ以降、本発明の第一の飲食品および第二の飲食品をまとめて、単に「飲食品」と言うことがある。本発明において、飲食品とは、一般食品、保健機能食品を含む。前記一般食品としては、特に限定されないが、例えば、穀物加工食品、野菜加工食品、果物加工食品、食肉加工食品、水産物加工食品、乳製品、飲料、健康食品等が挙げられる。また、本発明の飲食品は、前記予防改善剤、持久力向上剤、抗疲労剤を、例えば、素材、添加剤等として含んでいてもよい。前記穀物加工食品としては、特に制限されないが、例えば、小麦粉、米粉、シリアルバー、せんべい、あられ、クッキー等が挙げられる。前記野菜加工食品としては、特に制限されないが、例えば、野菜ペースト、乾燥野菜、野菜スープ等が挙げられる。前記果物加工食品としては、特に制限されないが、例えば、果物ピューレ、乾燥果物等が挙げられる。前記食肉加工食品としては、特に制限されないが、例えば、ハム、ベーコン、ソーセージ等が挙げられる。前記水産物加工食品としては、特に制限されないが、例えば、佃煮、塩干物、魚肉ソーセージ、はんぺん、かまぼこ、ちくわ等が挙げられる。前記乳製品としては、特に制限されないが、例えば、乳飲料、ヨーグルト、アイスクリーム、チーズ等が挙げられる。前記飲料としては、特に制限されないが、例えば、清涼飲料、緑茶、紅茶、コーヒー等が挙げられる。また、前記保健機能食品は、一般に、機能性食品とも称される。前記保健機能食品としては、例えば、特定保健用食品、栄養機能食品等が挙げられる。

産業上の利用可能性
[0157]
以上のように、本発明の紅色非硫黄細菌は、潰瘍形成の抑制、炎症細胞浸潤の抑制、粘膜上皮腫大の抑制、上皮再生、肝細胞壊死の抑制および肝細胞腫大の促進、血清中IgE量およびヒスタミン量の低減、Th2型サイトカイン分泌の抑制、Th1/Th2インバランスの改善、アレルギー反応の抑制、自己免疫疾患の抑制、持久力の向上、抗疲労等の各種効果を有し、炎症性疾患、アレルギー性疾患および自己免疫疾患からなる群から選択される少なくとも一つを予防および改善し、持久力を向上し、疲労を抑制することができる。また、本発明の紅色非硫黄細菌は、安全性が高いため、罹患前から予防の目的で投与可能であり、かつ長期にわたり投与できる。したがって、本発明によれば、炎症性疾患、アレルギー性疾患および自己免疫疾患からなる群から選択される少なくとも一つの予防および改善、持久力向上並びに抗疲労に、有用かつ安全性の高い予防改善剤、持久力向上剤、抗疲労剤、医薬品および飲食品を提供することができ、その適用範囲は制限されず広 い。

 

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