戸田フロンティ酵素の安全性試験


 弊社では、平成17年の春から秋にかけて、自社独自の発明による製品「戸田フロンティ酵素」について、安全性試験(90日間反復経口投与毒性試験)を実施いたしました。その結果、1,000 mg/kg/day(1日に体重1kgあたり1gの戸田フロンティ酵素投与量に相当)において無毒であると結論されました。

試験の内容については、医学・薬理学の学会「応用薬理研究会」から発刊されている専門学術誌「応用薬理」に投稿して受理され、平成18年3月中(平成18年3月号、Vol.70, No.1/2)には掲載される予定です。


「応用薬理研究会」は、世界でもトップレベルの学会であり、国内において海外の製薬会社が新薬申請時の許可を得る際、厚生労働省に対し重要な役割を果たす機関でもあります。

以下に、投稿論文を掲載いたしますのでご覧ください。


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戸田フロンティ酵素のラット90日間反復投与毒性試験

戸田 順博,日高 康博,林 明良,大塚 慎史,房崎 明香


Ninety-day Oral Repeated Dose Toxicity Study of Toda Fronty Koso (TFK), a Functional Food, in Rats

Nobuhiro Toda1), Yasuhiro Hidaka, Akiyoshi Hayashi, Shinji Otsuka, Sayaka Fusazaki
1)TFK Co., Ltd., 1-2-25-D410 Wadayamadori Hyogo-ku Kobe-shi, Hyogo 652-0884, Japan

Ninety-day Oral Repeated Dose Toxicity Study of TFK, a functional food, was carried out in Wister SPF rats at dose level of 60, 250, 1,000 mg/kg. As a result, there were no abnormalities caused by TFK in general signs, body weight gain, food consumption, hematological findings, blood chemical examinations and urinalysis. There were also no abnormalities caused by TFK in pathological and histopathological test. The non toxic dose level of TFK in this study was concluded to be 1,000 mg/kg.

Key words: Toda Fronty Koso (TFK)/Functional food/ Ninety-day oral repeated dose toxicity study/(rat).
Ninety-day Oral Repeated Dose Toxicity Study of Toda Fronty Koso (TFK), a Functional Food, in Rats

Nobuhiro Toda1), Yasuhiro Hidaka, Akiyoshi Hayashi, Sayaka Fusazaki
1)TFK Co., Ltd., 1-2-25-D410 Wadayamadori Hyogo-ku Kobe-shi, Hyogo 652-0884, Japan

 

緒言
戸田フロンティ酵素の90日間の反復経口投与における毒性を明らかにするため,1群雌雄各10匹のWistar系6週齢ラットを用いて行った.試験の設計について,TABLE 1に示す.試験群は被験物質の高用量群(1000mg/kg/day),中用量群(250mg/kg/day),低用量群(60mg/kg/day)と,対照群として媒体に用いた精製水を設け,1日1回,90日間の反復強制経口投与を行った.本報では,その結果を報告する.

試験材料および方法
1.被験物質

戸田フロンティ酵素は,生菌体とその代謝産生成分の濃縮加工物であり,水やアセトンに溶ける性状を有する.既に分析済の生理活性成分をTABLE 2に示す.本試験においては,当社で製造したLot No.1603FA-FD0098を使用した.

2.使用動物および飼育条件
5週齢のSlc:Wistar系SPFラットを日本エスエルシー株式会社より購入し,5日間の検疫および7日間の馴化後,検疫馴化期間中に一般状態の観察及び体重測定を行い,健常と判断した動物雌雄各40匹を試験に供した.投与開始時の体重は雄139〜156g,雌116〜128gであった.動物は温度21.0〜24.0℃,湿度40.0〜61.2%,換気回数毎時17回,人工照明6:00〜18:00に設定した飼育室で,粉末飼料MF(Lot No.050304,050401,050606,オリエンタル酵母工業叶サ )と水(紫外線殺菌処理)を自由に摂取させてポリカーボネイト製平底ケージ(W260×D420×H180mm)に雌雄別に1ケージ当たり2〜3匹ずつ収容して飼育した.個体識別は,色素塗布およびケージラベルで行った.
投与前日に体重を基に体重別層化無作為抽出法により,各群の平均体重がほぼ均一となるように動物を割りつけた.なお,各試験群に割り付けられなかった動物には別に動物番号を付け,観察終了まで試験に供した動物と同様に飼育を行いすべての観察終了後安楽死処分した.

3.投与量および投与方法
本品はラット雌雄各群5匹の用量設定試験において,1,000及び300mg/kg用量を14日間反復投与で行った結果,1,000mg/kgで毒性的影響が認められず,また,本品の1日摂取量(300mg/day)を考慮し,ガイドラインの最高用量である1,000mg/kgを高用量とし,以下,公比4で250及び60mg/kg用量を設定した.なお,対照として精製水群を設けた.
戸田フロンティ酵素は必要量乳鉢に秤量し,媒体と混和し懸濁させ,メスシリンダーに移し,投与液濃度(w/v)が,60mg/kg群は0.6%液,250mg/kgは2.5%液及び1,000mg/kg用量は10%液になるように定容した.また,調製液量は至近日に測定した体重を基に算出した.なお,調製は用時とし,使用時によく混和した.
投与方法は臨床適用経路である経口投与とし,金属製胃ゾンデを装着した2.5mLまたは5.0mL注射筒を用いて10mL/kgの容量で1日1回,90日間の反復強制経口投与した.

4.検査
1) 一般状態の観察
   全例について1日1回(8:20〜12:16),動物の外観及び行動等の異常の有無について観察を行った.なお,1日2回(12:31〜16:47),瀕死の状態及び死亡の有無について観察を行った.
2) 死亡率
   各群の死亡例数を使用動物数で除して百分率で記載した.
3) 体重測定
   全例について,投与1ヶ月後まで毎週2回測定し,その後は毎週1回,電子天秤(PB3001,メトラー・トレド株式会社)を用いて午前中( 8:01〜10:38 )に測定した.
4) 摂餌量
 全ケージについて,毎週1回電子天秤(PB3001,メトラー・トレド株式会社)を用いて午前中( 9:11〜11:23 )測定し,1日当たりの個体別平均摂餌量を算出した.
5) 屠殺日及び屠殺法
   最終投与日の翌日に,麻酔下(ペントバルビタールナトリウム,投与量は30mg/kg,腹腔内投与)で放血殺(採血:血液検査用)を行った.
6) 採血法及び凝固阻止剤
   動物は,一晩絶食させ,水のみを与えた.採血は,麻酔下で開腹し,シリコンチューブ付採血針を腹大動脈へ挿入し,自然流出により行った.なお,検査項目による採血順序は,血液学的検査用(EDTA-2Kを適量入れた専用容器に約1mL),凝固時間検査用(3.2%クエン酸ナトリウム液を0.1mL入れた試験管に0.9mL),生化学的検査用(血清分離剤及び凝固促進フィルム入りの専用容器に残量全て)の順に行った.なお,血清分離は,血液を室温で約30〜60分間放置し凝固後に,遠心分離器(3000rpm,10min)にて行い,血清は,専用容器に入れて保存した.
   採血順序は,対照群,低用量群,中用量群,高用量群の順に各1匹ずつ行い,次は逆に高用量群から対照群の順を繰り返す方法とし,雄を実施後,雌について行った.
7) 臨床検査
  @ 血液学的検査
   最終投与終了翌日に全ての動物について,採血試料の赤血球数(RBC:DC検出法),hemoglobin濃度(Hgb:SLSヘモグロビン法),hematocrit値(Ht:赤血球パルス波高値検出法),平均赤血球容積(MCV:計算法),平均赤血球色素量(MCH:計算法),平均赤血球色素濃度(MCHC:計算法),血小板数(Plt:DC検出法),白血球数(WBC:DC検出法),白血球百分率(ライト−ギムザ染色法),網状赤血球(Reti:Brecher法)について,多項目自動血球計数装置Sysmex K-4500(東亜医用電子株式会社)を用いて測定した.
   また,プロトロンビン時間(PT:粘度変化感知方式),活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT:粘度変化感知方式)についても,自動血液凝固測定装置ST4(ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社)を用いて測定した.
  A 血液生化学的検査
   最終投与終了翌日に全ての動物について,採血試料のGOT(JSCC対応法),GPT(JSCC対応法),γ−GTP(IFCC対応法),alkaline phosphatase(ALP:p−ニトロフェニルリン酸基質法),cholinesterase(ChE:BTC-DTNB法),total bilirubin(T-Bil:酵素法),総蛋白(TP:Biuret法),albumin(Alb:BCG法),globulin(Glb:計算法),A/G比(計算法),total cholesterol(T-cho:CHOD/DAOS法),triglyceride(TG:GPO/POD法遊離グリセロール),血糖(Glu:ヘキソキナーゼ・G-6-PDH法),尿素窒素(BUN:Urease-GLDH法),creatinine(Crea:酵素法),Na(電極法),K(電極法),Cl(電極法),Ca(O-CPC法),無機リン(酵素法)について,自動分析装置AU400(オリンパス光学株式会社)を用いて測定した.
    また,蛋白分画(電気泳動法)について,ゲル撮影装置PX-620E(バイオクラフト株式会社),ワイドミニ電気泳動層BE-280(バイオクラフト株式会社),Power Station 1000VC(アトー株式会社)を用いて測定した.
  B 尿検査
   全ての動物について投与開始前及び投与期間に強制排尿(83〜88日目)及び蓄尿(24時間:84〜87日目)により採尿した.採尿試料の尿量(VOL:容量測定),性状(色調,濁度,臭気:物理的検査),沈渣(顕微鏡検査)について測定した.
また,pH,蛋白(PRO),糖(GLU),ketone体(KET),bilirubin(BIL),urobilinogen(URO),occult blood(OB)を試験紙法(N-Multistix?,バイエル・三共株式会社)で,Na(Na-U),K(K-U),Cl(Cl-U)を自動分析装置AU400(オリンパス光学株式会社)で測定した.
 (8) 眼科学的検査
   一般状態で眼に異常が認められなかったため実施しなかった.
 (9) 病理学的検査
   計画殺動物は,投与期間終了翌日に採血に続いて放血殺し,次の項目について実施した.
  @ 剖検
   全例について,体表,開孔部,頭蓋腔,胸腔,腹腔とその内容の観察を含む肉眼的検査を行った.
  A 器官重量
   全例について心臓,肝臓,脾臓,腎臓,副腎,前立腺,精巣,精嚢,卵巣,子宮,脳,下垂体,唾液腺,胸腺,肺,甲状腺(上皮小体含む)を電子天秤(AEX-200B:株式会社島津製作所)で測定(絶対値)し,屠殺日の体重をもとに対体重比(相対重量)を算出した.また,腎臓,副腎,精巣,卵巣,唾液腺,肺及び甲状腺(上皮小体含む)については左右を一括して秤量した.なお,甲状腺,前立腺,精嚢及び子宮は翌日に秤量した.
  B 病理組織学的検査
   高用量群及び対照群の皮膚,乳腺,リンパ節(頸部リンパ節,腸間膜リンパ節),大動脈,唾液腺,骨及び骨髄(大腿骨,胸骨),胸腺,気管,肺及び気管支,心臓,甲状腺及び上皮小体,舌,食道,胃,十二指腸,小腸(空腸,回腸),大腸(盲腸,結腸,直腸),肝臓,膵臓,脾臓,腎臓,副腎,膀胱,精嚢,前立腺,精巣・精巣上体,卵巣及び卵管,子宮,膣,脳,下垂体,坐骨神経,骨格筋,脊髄,鼻腔(鼻甲介),眼球及び付属器,ジンバル腺については10%中性リン緩衝ホルマリン液で固定した後に常法に従い,パラフィン切片を作製してH・E染色を施し,腎臓はPAS染色も施して鏡検した.また,精巣及び精巣上体はブアン液で固定した後に常法に従い,パラフィン切片を作製し,H・E染色及びPAS染色も施して鏡検した.標本観察の評価基準は軽微:±,軽度:+,中等度:++,重度:+++として示した.
   上記の動物は検査に供した残りと死亡例を含む全例の検索に耐えうる皮膚,乳腺,リンパ節(頸部リンパ節,腸間膜リンパ節),大動脈,唾液腺,耳下腺,骨及び骨髄(大腿骨,胸骨),胸腺,気管,肺及び気管支,心臓,甲状腺及び上皮小体,舌,食道,胃,十二指腸,小腸(空腸,回腸),大腸(盲腸,結腸,直腸),肝臓,膵臓,脾臓,腎臓,副腎,膀胱,精嚢,前立腺,精巣・精巣上体,卵巣及び卵管,子宮,膣,脳,下垂体,坐骨神経,骨格筋,脊髄,鼻腔(鼻甲介),眼球及び付属器,ジンバル腺を10%中性リン酸緩衝ホルマリン液にて固定・保存した.また,精巣及び精巣上体はブアン液で固定後,10%中性リン酸緩衝ホルマリン液にて保存した.
   なお,病理組織標本の作製は株式会社動物病理研究所において実施した.

5.統計処理
多重比較により,各検査値はBartlettの等分散検定を行った.分散が一様な場合は一元配置の分散分析を行い,有意差を認めた場合はDunnetの多重比較検定を行った.分散が一様でない場合はkruskal-Wallisの順位検定を行い,有意差を認めた場合はDunnet型の順位検定を行った.なお,一般状態,肉眼的観察の所見及び病理組織学的所見については統計処理を実施しなかった.

試験結果
1. 一般状態及び死亡

  雌雄各投与群共に死亡例はなく,外観及び行動においても異常は見られなかった.

2. 体重変化
  結果をFIG 1に示した.雌雄各投与群共に対照群と同様の増加推移を示した.

3. 平均摂餌量の変化
  結果をFIG 2に示した.雌雄各投与群共に対照群と同様であった.

4. 臨床検査
1) 血液学的検査
結果をTABLE 3に示した.雌雄各投与群共にいずれの検査項目においても変化は見られなかった.
2) 血液生化学的検査
結果をTABLE 4-1~4-2に示した.雌雄各投与群共にいずれの検査項目においても変化は見られなかった.
3) 尿検査
結果をTABLE 5に示した.雌雄各投与群共にいずれの項目においても変化は見られなかった.
4) 眼科学的検査
 一般状態で眼に異常が認められなかったため,実施しなかった.

5. 病理学的検査
1) 剖検
   検査の結果,雌雄各投与群共に外観,頭蓋腔内,胸腔内,腹腔内,リンパ節に異常所見は見られなかった.
2) 器官重量
   絶対重量の結果をTABLE 6,相対重量の結果をTABLE 7に示した.雌雄各投与群共に変化は見られなかった.
3) 組織学的検査
   結果をTABLE 8に示した.被験物質投与による影響を示唆する変化は認められなかった.肝臓で,小肉芽巣が雄で対照群(+:2例),高用量群(+:2例)に認められた.腎臓で,近位尿細管上皮内の好酸性小体が雄で対照群(+:全例),高用量群(+:全例),好塩基性尿細管が雄で対照群(±:4例,+:2例),高用量群群(±:6例,+:1例)に認められた.その他,皮膚,乳腺,リンパ節(頸部リンパ節,腸間膜リンパ節),大動脈,唾液腺,耳下腺,骨及び骨髄(大腿骨,胸骨),胸腺,気管,肺及び気管支,心臓,甲状腺及び上皮小体,舌,食道,胃,十二指腸,小腸(空腸,回腸),大腸(盲腸,結腸,直腸),膵臓,脾臓,副腎,膀胱,精嚢,前立腺,精巣・精巣上体,卵巣及び卵管,子宮,膣,脳,下垂体,坐骨神経,骨格筋,脊髄,鼻腔(鼻甲介),眼球及び付属器,ジンバル腺は対照群及び高用量群共に著変は認められなかった.

考察
戸田フロンティ酵素の90日間の反復経口投与における毒性を明らかにするため,1群雌雄各10匹のWistar系6週齢ラットを用いて行った.
試験群は被験物質の高用量群(1,000mg/kg/day),中用量群(250mg/kg/day),低用量群(60mg/kg/day)と,対照群として媒体に用いた精製水(10mL/kg/day)を設け,1日1回,90日間の反復強制経口投与を行った.
その結果,雌雄共に被験物質の影響によると思われる変化は認められなかった.すなわち,死亡例はなく,一般状態,体重,摂餌量及び臨床検査に変化は見られなかった.病理学的検査では肉眼的観察に異常は見られず,器官重量に変化はなく,また,病理組織学的検査で見られた肝臓の小肉芽巣,腎臓の近位尿細管上皮内の好酸性小体及び好塩基性尿細管は自然発生的に散見される程度及び頻度であり,いずれも毒性学的に意義のない変化と考えられた.
以上の結果より,戸田フロンティ酵素は本試験における限度量と考えられる1,000mg/kg/day用量において無影響量と結論された.

文献
日本毒性病理学会編(2000):毒性病理組織学,腎臓.p.253,日本毒性病理学会,名古屋.


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